砂の妻

シーラ*1のことではないよ。ところで私は未亡旅団が結構好きで、許すとは何かということをよく考えています。宗教の差を絡めて読み解けると思っているけれど、それにしては知識が足りないので積むしかない。あの中ではファティマが気になる女性です。そして、未亡旅団を読むと大学のゼミで佐渡に行ったことを思い出します。わたしが島に行きたいというオーダーをしたせいでそうなって、三年生はみんなくる気がなく、暇な四年生だけがそこにいた。朱鷺メッセのあたりをうろうろしていたな、領事館があることを私はあの時口にして、指導教授になたりあさんはいつもそういうのすぐ見つけるよねぇと言われていたのを覚えている。先生は私をスパイ扱いするのが大好きだった。*2

私は友達が少ないけれど、少ないなりに仲良くしていると思っていて、そのうち社会人ににってからできたうちの一人がこの間結婚した。わたしなたりあちゃんの現地妻*3だから、といつも公言していた彼女のこの出来事はとてもめでたくて、来年の春は彼女の結婚式に参加*4をする予定。私はすべての顛末をリアルタイムに聞かされていたけれど、まさかここまでなるとは。他人の事なのにすごく嬉しくてびっくりもしている。そして彼女は来年の今頃もう日本には居ない。配偶者はもう日本を離れていて、彼女もじきにそれについて砂の街に行く。

それに気づいたらなんだかんだ寂しくて、いつもそれ聞いてどうなんのよ、と言うしかないようなとりとめない話をよく電話しているのだけれど今後あんまりできない事にも寂しさを覚えているのだから自分に驚くしかない。我々の間の時差。あんなに面倒がっていたのにやっぱり好きじゃないか。私が入社時にはじめて金属が結晶である事*5を知ってから、冶金の分野のことをある程度理解できるようになったのは彼女*6のおかげです。嬉しいけどさみしい。私も私で人生を彩らないといけないけれど、とりあえずこの土地を逃れなければ何もないことだけはわかっている。

 

休みに川上弘美「真鶴」を読んだ。課題図書が増えたけどちょっと難しい。時間をかけて読んでいきたい。

*1:月村了衛「機龍警察 未亡旅団」より

*2:先生曰く、おじさんは陰謀説が大好き

*3:事実、千葉で仕事をしていた時はほぼ毎日寮のキッチンでご飯を作って談笑していた

*4:これはもうご挨拶の依頼も頂いているマジのマジの話

*5:これが文系のリアルというやつだ、数学しかわからない。

*6:マテのひと